1シリンダの行程容積の求め方(三級整備士・ガソリンの学科)
行程容積とは
行程容積は、ピストンが下死点から上死点まで動くあいだに押しのける容積です。1シリンダ分の値で、総排気量や圧縮比の計算のもとになります。シリンダの内径(ボア)と、行程(ストローク)から求めます。
公式と単位
Vs = (π/4) × D² × S
- Vs:1シリンダの行程容積〔cm³〕
- D:シリンダの内径〔cm〕
- S:行程(ストローク)〔cm〕
- π:3.14 で計算します
D と S は、先に cm にそろえます。cm で計算すると、答えは cm³ で出ます(1cm³ = 1cc)。
例題
問題内径 80mm、ストローク 90mm のエンジンの、1シリンダの行程容積は?
解き方
- mm を cm にそろえます。80mm = 8cm、90mm = 9cm
- π/4 を計算します。3.14 ÷ 4 = 0.785
- 内径を2乗します。8 × 8 = 64
- Vs = 0.785 × 64 × 9 = 452.16(cm³)
答え約 452cm³(計算では 452.16cm³)
よくある間違い
- mm のまま計算する。D と S の両方が mm だと、答えの数字は1,000倍(452,160)になります。片方だけ mm のままだと、10倍か100倍ずれます。
- π/4 ではなく π をかける。答えが4倍(1,808.64)になります。
- 内径(直径)の代わりに、半径を D に入れる。答えが4分の1(113.04)になります。